この記事でわかること
- 「シフト作成って、結局どれくらい時間がかかるものなの?」——管理職や経営者から、そんな素朴な疑問をよく聞きます。SaaSベンダーのLPには「月20時間が削減できる」「シフト作成の75%を削減」といった効果訴求が並びますが、実際の現場感覚と一致しているのか、業種や規模でどれくらい差があるのかを示した調査データはほとんど公開されていません。
- シフッタ編集部は、シフト作成・管理に関わる現役担当者400名にオンラインアンケートを実施し、月間の作成時間・体制・最も時間を使う作業を業種別・規模別に分析しました。本記事ではその結果を公開し、自社のシフト作成業務を見直すうえでのベンチマーク指標としてご活用いただけるよう整理しています。
- 調査名: シフト作成業務の実態調査2026
- 調査対象: シフト作成・管理業務に関わる管理職・現場リーダー・実務担当者
- 調査方法: オンラインアンケート(スクリーニング後の本調査)
- 実施時期: 2026年4月
- 有効回答数: 400名(スクリーニング1,459名から抽出)
- 業種内訳: 医療72/介護39/保育7/製造60/物流18/飲食23/小売46/その他サービス業135
サマリー:シフト作成時間に関する3つの発見
調査結果から見えてきた、シフト作成にかかる時間にまつわる主要な発見は次の3点です。
- シフト作成に月10時間以上を費やす担当者は全体の15.3%、月20時間以上は7.3%。規模が大きくなるほど時間が伸び、201名以上のシフトを管理する現場では39.5%が月20時間超を費やしている。
- 属人化は依然として深刻で、37.5%が「1人で全担当」。とくに対象10名以下の小規模現場では58.5%が1人作成で、代替の効かない構造が残っている。
- 最も時間を使う作業は「組み合わせの調整」(43.5%)。希望収集(29.2%)を上回り、シフトを「組む」工程そのものが最大のボトルネック。
シフト作成時間:全体傾向
月間の作成時間
「1ヶ月分のシフト作成に費やす合計時間」を聞いたところ、結果は次のとおりです。
| 月間作成時間 | 回答割合 |
|---|---|
| 2時間未満 | 34.8% |
| 2〜5時間 | 32.5% |
| 5〜10時間 | 17.0% |
| 10〜20時間 | 8.5% |
| 20〜40時間 | 5.5% |
| 40時間以上 | 1.8% |
全体としては「5時間未満」が67.3%と多数派ですが、これはシフト対象人数が10〜20名程度の小規模現場が多いためです。注目すべきは月10時間以上を費やす担当者が全体の15.3%、月20時間以上は7.3%にのぼる点で、現場によっては明らかに過剰な負担となっています。
作成頻度とリードタイム
シフト作成の頻度は「月次」が55.2%ともっとも多く、次いで「週次」20.0%、「半月ごと」17.0%、「不定期」7.8%でした。
「希望収集→確定→公開」までに要する日数(リードタイム)は次のとおりです。
| リードタイム | 回答割合 |
|---|---|
| 〜3日 | 27.8% |
| 4〜7日 | 39.8% |
| 8〜14日 | 23.8% |
| 15〜21日 | 5.8% |
| 22日以上 | 3.0% |
過半数(67.6%)が1週間以内に完結している一方、1割強(8.8%)は2週間以上かけてシフトを確定しており、現場運営への影響が懸念されます。
規模別:人数が増えるほど時間は急増する
シフト対象人数別に「月10時間以上を費やす割合」と「月20時間以上を費やす割合」を見ると、規模との相関が極めて明確に表れます。
| シフト対象人数 | n | 月10時間以上 | 月20時間以上 |
|---|---|---|---|
| 〜10名 | 118 | 4.2% | 0.0% |
| 11〜20名 | 89 | 4.5% | 0.0% |
| 21〜30名 | 41 | 22.0% | 7.3% |
| 31〜50名 | 43 | 9.3% | 2.3% |
| 51〜100名 | 36 | 25.0% | 8.3% |
| 101〜200名 | 35 | 31.4% | 20.0% |
| 201名以上 | 38 | 55.3% | 39.5% |
ターニングポイントは21名前後と100名前後の2回にあります。20名までは比較的軽負担で済みますが、21名を超えると一気に「月10時間超」の比率が跳ね上がり、100名を超えるとさらに深刻化します。シフト対象が201名を超えると、約4割が月20時間以上を作成業務に費やしていることがわかりました。
200名のシフトを月20時間で作るということは、年間240時間。1人の管理者が、実質的に「年間1.5ヶ月分の労働時間」をシフト作成だけに使っている計算になります。
業種別:医療・製造で長時間化、飲食は意外と短時間
業種別に「月10時間以上を費やす割合」を比較すると、業界ごとの構造がわかります。
| 業種 | n | 月10時間以上 | 属人化(1人作成) |
|---|---|---|---|
| 医療 | 72 | 20.8% | 37.5% |
| 介護 | 39 | 15.4% | 25.6% |
| 製造 | 60 | 20.0% | 25.0% |
| 物流 | 18 | 22.2% | 33.3% |
| 飲食 | 23 | 4.3% | 47.8% |
| 小売 | 46 | 13.0% | 63.0% |
| その他サービス業 | 135 | 14.1% | 37.0% |
医療・物流・製造の3業種は月10時間超の比率が20%前後と長時間化しやすい傾向があります。背景には、有資格者の配置基準(医療)、3交代制や2交代制の組み合わせ(製造)、車両・荷量との連動(物流)といった、複数制約を同時に処理する必要のある業務特性が考えられます。
一方、飲食は月10時間以上が4.3%とむしろ短時間で済んでいます。これは1店舗あたりのスタッフ数が小規模であること、シフトパターンが比較的単純であることが理由と推察されます。ただし、後述するとおり飲食は属人化率(47.8%)が高く、小売は63.0%が1人作成となっており、時間の短さが必ずしも「楽な業務」を意味していない点には注意が必要です。
体制:3人に1人が「1人で全担当」
シフト作成を「何人で行っているか」を聞いた結果は次のとおりです。
| 作成体制 | 回答割合 |
|---|---|
| 1人で全担当(属人化) | 37.5% |
| 2〜3人で分担 | 51.7% |
| 4人以上のチーム | 9.5% |
| 本部一括作成 | 1.2% |
全体の37.5%、約3人に1人が「1人で全担当」しています。属人化された業務は、担当者の急病・退職時にシフト運営そのものが止まるリスクをはらんでおり、現場運営の継続性という観点からも見過ごせません。
規模別に分解すると、属人化は小規模現場ほど深刻です。
| シフト対象人数 | 1人作成(属人化) |
|---|---|
| 〜10名 | 58.5% |
| 11〜20名 | 44.9% |
| 21〜30名 | 24.4% |
| 31〜50名 | 16.3% |
| 51〜100名 | 22.2% |
| 101〜200名 | 25.7% |
| 201名以上 | 18.4% |
対象10名以下の現場では58.5%が1人作成となっており、店長や施設長が単独で抱え込んでいる構図が見えます。「規模が小さいから1人で大丈夫」と考えるのではなく、「規模が小さいからこそ、その1人が抜けたら誰も代われない」という属人化リスクを意識することが重要です。
最も時間を使う作業:組み合わせ調整が43.5%
「シフト作成の中で最も時間を使う作業」を聞いた結果、上位3項目で全体の85%超を占めました。
| 作業 | 回答割合 |
|---|---|
| 組み合わせの調整 | 43.5% |
| 希望シフトの収集 | 29.2% |
| 公平性の調整 | 11.5% |
| 法令・基準のチェック | 9.5% |
| 公開後の修正対応 | 4.5% |
| ヘルプ要請対応 | 1.2% |
注目すべきは、「組み合わせの調整」が43.5%と圧倒的1位である点です。希望収集が完了した後の「誰をどの時間帯に当てるか」を決めるパズルのような作業に、最も時間が吸い取られているのが現実です。
ここはまさにシフト作成業務の根幹であり、人間の経験と勘に頼った試行錯誤が現在も中心であることを示しています。逆に言えば、ここを自動化・最適化できれば、シフト作成業務の負担は劇的に変わります。希望収集自体はGoogleフォームやLINEの活用で効率化が進んでいる一方、組み合わせ調整は依然として手作業が支配的という構造が、本調査からも改めて確認できました。
経験年数別:ベテランほどシフト業務に時間を取られている?
経験年数別の集計では、興味深い傾向が見えました。回答者の経験年数分布は次のとおりです。
| 経験年数 | 回答割合 |
|---|---|
| 1年未満 | 3.5% |
| 1〜3年 | 14.5% |
| 3〜5年 | 22.5% |
| 5〜10年 | 21.0% |
| 10年以上 | 38.5% |
回答者の約8割が3年以上の経験者で、「初めてシフトを作る人」よりも「慣れているはずのベテラン」が中心です。それでも月10時間以上の負担を抱える担当者が15%以上いることから、経験を積んでも作業負担そのものは大きく軽減されていないことがうかがえます。
これは、シフト作成業務が「慣れの問題ではなく、構造的な複雑さの問題」であることを示唆しています。スタッフ数が多い現場、有資格者の配置や法令制約のある現場では、経験年数だけでは解決できない複雑性があるため、ツールやエンジンによる支援が必要になるわけです。
何時間が「適正」か:ベンチマークとしての目安
本調査の結果から、シフト対象人数別の「目安時間」を整理すると次のようになります(中央値・分布の山に基づく感覚値)。
| シフト対象人数 | 月間作成時間の目安 | 自社が「もっとかかっている」場合の打ち手 |
|---|---|---|
| 〜20名 | 〜5時間 | 属人化リスクの確認、テンプレ化 |
| 21〜50名 | 5〜10時間 | エクセル運用の限界。ツール導入を検討 |
| 51〜100名 | 5〜10時間(目標値) | 専用ツール/半自動化を視野 |
| 101〜200名 | 10時間以下(目標値) | 数理最適化エンジンの検討 |
| 201名以上 | 20時間以下(目標値) | AI/数理最適化の本格導入 |
「目標値」と書いた箇所は、現状値より低い水準を示しています。現在は201名以上で月20時間超が約4割いますが、これはむしろ改善余地が大きいことを示すデータです。同じ規模でも、適切なツールを導入している企業は月10時間以下で運用できているケースもあります。
自社のシフト作成時間がベンチマークより重い場合、ここから先は「どうやって時間を減らすか」の話に移ります。本調査が示した最大のボトルネック——「組み合わせの調整」が43.5%——をどう自動化するかが、すべての出発点です。
シフト作成時間を劇的に改善する「シフト作成ツール」という選択肢
「もう何年もこの仕事をやっているし、慣れているから時間はかかっても何とかなっている」——そう考える管理者は少なくありません。しかし本調査が示すように、経験を10年以上積んでも月10時間超の負担を抱える担当者は減らないのが実態です。これは「慣れの問題ではなく、構造の問題」だからです。
シフト作成は本質的に多変数の組み合わせ最適化問題であり、人間の脳でいくら経験を積んでも、計算量そのものは減りません。逆に言えば、この計算をコンピューターに任せれば、経験年数に関係なく時間は劇的に減ります。
なぜシフト作成ツールで時間が減るのか
シフト作成ツールが時間削減を実現する仕組みは、大きく3つあります。
① 希望収集の自動化 スタッフの希望提出をスマホやLINEで受け取り、自動で一覧化。「LINEで個別にやり取り→Excelに転記」という手作業がゼロになります。本調査でシフト作成時間の29.2%を占める「希望収集」をほぼ自動化できる領域です。
② 組み合わせ調整の最適化エンジン 最大のボトルネック「組み合わせの調整」(43.5%)を、数理最適化エンジンが解決します。必要人数・スキル・有資格者配置・連勤制限・公平性などの複数制約を同時に満たす最適解を、数分〜数十分で自動生成。200名規模でも、人間が何時間もかけてやっていた作業が一瞬で終わります。
③ 公開後の修正対応の半自動化 急な欠勤発生時に、AIが代替候補を自動提案し、ヘルプ募集を一斉送信。「電話で誰かを探す」「LINEグループで声をかける」という属人的な対応が不要になります。
この3つを組み合わせると、本調査が示した「月20時間超」のような負担は、月数時間レベルまで圧縮できる可能性があります。
シフッタなら、チャットで条件を伝えるだけ
シフッタは、上記の3つの仕組みをAI×数理最適化のハイブリッド設計で実現したシフト管理ツールです。
- チャット入力:「夜勤は3人配置」「Aさんは土日休み希望」と自然言語で条件を伝えるだけ。複雑な設定画面の操作は不要
- 数理最適化エンジン:必要人数・スキル・有資格者配置・連勤制限・公平性など複数制約を同時に満たす最適解を自動生成
- スマホ完結:スタッフの希望提出・確認・変更がスマホで完結。属人化の根本原因「特定の人しか操作できない」を解消
- AIによる代替提案:急な欠勤時にAIが代替候補を自動提案
「ツールを導入しても結局Excelで微調整する」という従来ツールの失敗パターンを避けるため、シフッタは設定の簡便さと最適化精度の両立にこだわった設計になっています。
規模別の時間削減イメージ
本調査のベンチマークと、シフト作成ツール導入時の改善イメージを並べると、削減幅の大きさが見えてきます。
| シフト規模 | 現状の中央値(本調査) | ツール導入時の目安 | 削減イメージ |
|---|---|---|---|
| 〜20名 | 〜5時間 | 1〜2時間 | 約60%削減 |
| 21〜50名 | 5〜10時間 | 2〜3時間 | 約70%削減 |
| 51〜100名 | 5〜10時間 | 2〜4時間 | 約60〜70%削減 |
| 101〜200名 | 10〜15時間 | 3〜5時間 | 約65%削減 |
| 201名以上 | 20時間超(39.5%) | 5〜8時間 | 約65〜75%削減 |
特に201名以上の現場では、月15時間前後の削減効果が期待できます。これは年間180時間——管理者1人分の労働時間にして約1ヶ月に相当する削減幅です。
ツール導入を検討すべきタイミング
本調査の結果から、以下のいずれかに該当する場合は、ツール導入を本格的に検討すべきタイミングです。
- 月間のシフト作成時間が10時間を超えている
- 1人で全担当する属人化状態が続いている
- 「組み合わせ調整」に最も時間を使っている
- スタッフから希望反映や公平性への不満が出ている
- 規模拡大(出店・新拠点)が予定されている
これらは個人の努力では解決しにくい構造的な問題です。早めに仕組みを整えることで、規模拡大時の混乱や離職リスクも未然に防げます。
ツール選定の詳細はシフト自動作成アプリおすすめ8選比較【2026年版】で解説しています。シフッタの仕組みについては、無料の資料ダウンロードでより詳しくご確認いただけます。
まとめ
400名アンケート調査から見えたシフト作成時間の実態は、次の3点に集約されます。
- 規模が大きくなるほど作成時間は急増し、201名以上では約4割が月20時間超を費やしている
- 3人に1人が「1人で全担当」の属人化状態。小規模現場では58.5%が1人作成
- 最も時間を使うのは「組み合わせの調整」(43.5%)——ツールで最も改善効果が出る領域
「慣れているからこのままで大丈夫」と考えがちな業務ですが、本調査が示すように、経験を積んでも作業負担は減らないのが現実です。AI×数理最適化のシフト作成ツールを活用すれば、月20時間超の負担も数時間レベルまで圧縮できる可能性があります。規模拡大や担当者の異動・退職を見据えた仕組みづくりは、早めに着手したいテーマです。